練習しているのに、スイングが変わらない悩み
動画を見て練習しているのに、スイングが変わらない。
新しい動きを試すたびに、その場では少し良くなった気がする。でも次の練習では元に戻る。打ち方の情報は増えているのに、自分の身体をどう動かせばいいのかは、むしろ分からなくなっていく。
そんな状態になっていませんか。
もっと飛ばしたい。まっすぐ打ちたい。100切りをしたい。
その思いがあるから、練習をするし、上手い人の動きを見て真似したくなります。ここまでは悪いことではありません。
ただ、どんな動きを覚えようとしても、身体が動ける状態になっていなければ、その動きは使えません。
たとえば、クラブを握る手のひら。地面に立つ足裏。
スイングを良くしたい人ほど、グリップを強く握り、足元を踏ん張ることがあります。ミスをしたくない。クラブを振り遅れたくない。身体がぶれないようにしたい。
その気持ちが、手と足に力を集めます。
でも、手のひらや足裏は、身体の中でも細かく動くための骨が集まっている場所です。そこを最初から固めると、動きを作る前に自分で止めてしまいます。
手を強く握ったままでは、腕や肩にも力が入りやすくなります。足裏を踏みしめたままでは、膝や股関節まで固まり、身体の中心から回る動きが出にくくなります。
その状態で「もっと腰を回そう」「クラブをこう下ろそう」と足していくほど、練習しても上手くならない感覚が強くなります。
スイングが変わらない時、足りない動きを探す前に、まず手と足を固めすぎていないかを見てください。
脱力ゴルフは、何もしないことではありません。身体が本来持っている動きを邪魔しない状態を作ることです。
手のひらと足裏を固めると、身体は動きにくくなる
グリップをしっかり握っているのに、クラブが軽く感じない。
足元を強く踏ん張っているのに、スイングが安定しない。
むしろ、バックスイングで身体が苦しくなり、腰や太もも、お尻まわりまで力が入ってしまう。そんな感覚はありませんか。
手のひらには、片手だけで27個の骨があります。足裏には、片足で26個あります。
両手と両足を合わせると、106個です。身体全体にある206個の骨のうち、半分近くが手と足先に集まっています。
これだけ骨が多い場所は、細かく動ける場所でもあります。
手のひらは、クラブを感じながら握るために動く。足裏は、地面の傾きや重さを受けながら動く。
本来は、こうした細かな動きがあることで、身体の中心から始まった力をクラブや地面へつないでいけます。
ところが、手のひらをぎゅっと固めると、指や手首の細かな動きが止まります。クラブを持つための力が、腕、肩、首まで広がる。
足裏を地面に押しつけるように踏ん張ると、足首や膝、股関節まで固まります。身体を回ろうとしても、下半身が動かず、上半身や腕でクラブを上げる形になりやすいです。
特に、傾斜でボールを打つ時は、転ばないように足元を固めたくなりますよね。
でも、踏ん張ることと、地面を受けることは違います。
足裏を固めたままでは、地面からの力を身体へ伝えにくくなります。手を握り込んだままでは、クラブの重さや動きを感じにくくなります。
力を入れて安定させようとしたのに、身体の動きまで小さくしてしまう。ここに、スイングが重くなる原因があります。
骨の使い方では、手と足を力を出す場所として固める前に、細かく動ける状態として残します。次は、その感覚をグリップと足裏で作っていきましょう。
グリップと足裏の力をゆるめて、動ける状態を作る
「力を抜いてください」と言われると、余計にどこをゆるめればいいのか分からなくなる。
グリップを弱くしたらクラブが飛んでいきそう。足裏の力を抜いたら、バランスを崩しそう。そう感じる人も多いと思います。
ここでいう脱力は、手放してしまうことではありません。
手のひらや足裏にある細かな骨を、ぎゅっと固めずに使える状態にすることです。
まずは、クラブを持たずに両手を軽く振ってみてください。指の間を広げたり、手のひらをやわらかく開いたりして、手の中に力が残っていない状態を感じます。
その感覚を残したまま、クラブを握ります。
グリップは、最大の力で握る必要はありません。ある動画では、普段の3分の1ほどの力で握る感覚が紹介されていました。
指先だけで支えようとせず、手のひら全体でクラブに触れている状態です。握り込むのではなく、クラブを落とさない程度に包む。
そのままゆっくりバックスイングを作ると、手首や肘、肩まわりの引っかかりが減るかを確認してみてください。
次は足裏です。
立ったまま、足の指を軽く動かします。足裏を床へ押しつけるのではなく、足の中にある骨が広がっているようにイメージしてください。
足元の感覚が分かりにくい場合は、手で足裏を軽く触ってから立つのも一つの方法です。無理のない範囲で軽く跳ねて、静かに着地する動きも、足裏を固めずに地面を受ける感覚につながります。
その状態でアドレスに入り、足裏で地面をつかみすぎずにバックスイングをしてみてください。
手を強く握り、足を踏みしめた時よりも、身体が回りやすく感じるはずです。
力を抜くと飛ばないと思う人ほど、最初は頼りなく感じるかもしれません。
でも、グリップと足裏に必要以上の力が入らないと、身体の中心から始まった動きが途中で止まりません。動ける状態を作ってから振ることが、脱力スイングの入り口です。
手と足がほどけると、自然なスイングにつながる
スイングを変えようとする時、多くの人はクラブの軌道や腕の形から直そうとします。
もっと上げる。もっと下ろす。もっと回す。
けれど、グリップを握り込み、足裏を踏みしめたままでは、新しい動きを身体に入れようとしても途中で止まります。
手のひらと足裏は、クラブや地面に力を伝える最後の場所です。同時に、身体の細かな動きを受け取る場所でもあります。
手のひらがほどけると、クラブを必要以上に操作しなくなります。足裏がほどけると、地面を押さえつけずに身体を支えられます。
すると、身体の中心から始まった動きが、腕やクラブへ通りやすくなります。
仙骨から始まった動きが背骨を通り、鎖骨から腕へ渡っていく。足裏では、地面から受けた力を身体へ返していく。
この流れが途切れなければ、手先でクラブを振り回さなくても、スイングは最後まで進みます。
力を抜くと飛ばないと思っていた人ほど、最初は手も足も頼りなく感じると思います。
でも、力を入れて固めることと、身体を支えることは別です。手と足が必要な分だけ動けると、身体は余計な力を使わずに、中心からクラブへ力を伝えられます。
脱力ゴルフは、ゆるく振ることではありません。動ける場所を残したまま、必要な順番で力を通すことです。
グリップを握り込まず、足裏を固めず、クラブが身体の動きについてくる。その振り抜きには、無理に形を作らないかっこいいスイングが現れます。
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